addictedloopのメンバーが地球のどこかで体験したPartyや音楽に関するカルチャーブログ。

2010/10/28

8/18 Bonito House Club @Tresor



今回のレポートはベルリンでも歴史が長く有名なクラブTresorが
毎週水曜日に開催しているレギュラーパーティ、
Bonito House Clubへ。

このTresorはベルリンの壁崩壊後
東西の若者たちが集まりBerlin Technoの礎を築いたといわれるクラブ。
ベルリンのクラブでは東西統合の象徴のようなクラブなのだそうです。
今のTresorは一度リニューアルして場所も変わったそうですが
さすがは有名クラブ、平日から大盛況で、
ベルリナーもビジターも大盛り上がり。
ここもBerghain/Panorama Bar同様、全部で3つのフロアから成っています。
暗闇とスモークの中、轟音でTechnoを鳴らす、Tresorフロア
もっと明るい雰囲気でHouse中心のフロアGlobus
そしてラウンジのような+4 Bar
ここTresorにも気持ちのよいガーデンスペースがあり、
クロークのあるフロアにはTresorグッズを販売するお店などもあります。

完全に余談ですが、TresorにはTresorファンがいて、
みんなだいたい決まって白いTresorのロゴ入りTシャツに色の褪せたデニムを履き、
ぐぉんぐぉんベースを鳴らすローボックスの上で激踊りしてます。
だいたい若いblondeの男の子達で、何故かほとんどがスポーツ刈りです。
もしTresorに行くことがあったらチェックしてみてください。
ちょっと微笑ましいです。

このBonito House Club、有名なアーティスト、DJから、
ベルリンのローカルDJまで幅広くブッキングされていて
毎回違ったテイストを味わう事ができます。
Berghain/Panorama BarがOstgutによってトータル的にオーガナイズされていることに比較すると、
こちらの方がよりアーティストやオーガナイザーのスタイルが反映されているような気がします。

この日はPacouのDJを聴きにいったのですが、
なんともTresorフロアの音のバランスが悪くベースがぼわぼわしていて、
うーんと思ってGlobusへ行くとこちらは広い空間で音のバランスも良く、
さらに女性のDJ Alicia HushのプレイとちょっとゲイっぽいDJ Handmadeが素晴らしいセットを披露していました。
ぼくの好みはDarkでDopeな感じですが
明るめなセットにちょいちょいと裏側を覗かせるような低空飛行なトラックをちりばめて使っていて、
パーティが終わる朝10:00までがっちりと遊ばせてもらいました。
クラウドの反応もばっちりな感じで、一体感はかなりすばらしいものがありました。
こういうセットを聴くと、自分のDJも見つめ直すいい機会になります。

はぁ~気持ちよかったねとTresorをあとにすると、
僕とともだちのチャリンコはきれいさっぱりパクられていました。。。涙


(Text by Atsushi)

8/14 A Night in Motion @://about blank



この日は大好きなFunctionがプレイするということで
ベルリンでも比較的アンダーグラウンドなクラブ、://about blankへ。

://about blankは東京でいうとSaloonほどのスペースしかないクラブですが
外にもスペースがあって、小さな空間で踊り暑くなっても逃げ場があるのが素敵です。
ベルリンのクラブはだいたい外にもちょっとしたスペースやDJブースが設置されていて
ちょっと窮屈に感じたり人が多すぎたりしても、外で休憩したり、
違ったジャンルや雰囲気のセットを楽しんだ後に
メインフロアに戻るということができます。
こういう感じにクラブを作ると長いパーティをしていても、
途中で飽きちゃったり、人が多すぎるから帰ろう…
なんてこともなくなるんだろうと思います。

2時ころに到着すると、すでにFunctionのセットが始まっていました。
メインアクトなので、ベルリンタイムでいくと朝方くらいかなと思っていたけど
早めの時間からゆっくりとセットがスタートした模様。
お客さんもぼくと同じ考えの人が多かったのか、
始めはあまりいなかったクラウドも3時を過ぎればもうメガネが曇ってしまうほどの熱気。
予想外にハウシーな楽曲も織り交ぜながらのセットでしたが、そこはさすがFunction。
バランスの良い感じにクラウドをビルドアップさせ、
後半はFunction節炸裂の3時間あまりの素晴らしいセットでした。

プレイを終えたFunctionに前列で拍手を送っていたら、
ブースから出てきたFunctionが肩に手をおいてありがとうと言ってくれました!
他の国でもそうなのかもしれませんが
ベルリンはアーティストとの距離もすごく近いような気がします。
こういうのはぼくのようなTechnoフリークにはたまらなくうれしいです。

予想外に早くFunctionが終わってしまったので
まだまだ続いているであろうBerghain / Panorama Barへ向かうぼくでした!


(Text by Atsushi)

8/12 Groove Noir @Club der Visionaere



Club der Visionaereは良質なアフターアワーズやラウンジ的なスタイルのパーティが行われています。
運河に沿った立地で、対岸にはお洒落なレストランか、バーも見えます。
Richie Hawtinが数年前に立ち上げたアパレルブランドRichly Hawtinの共同設立者
Isolde Richlyと出会ったのも、ここClub der Visionaereだそうです。

この日は隔週木曜日に行われているGroove Noir。
(最近告知を見なくなったので、夏の間だけなのかも?)
DJはTHE RESULT(aka Benjamin Fehr & Falko Brocksieper)ということで、
以前コアなTechnoファンから支持を集めるブログ
mnmlssgsにてmixを聴いたことがあったぼくは、
平日から贅沢なパーティだな~ということで期待を胸にVisionaereへ。

Falko Blocksieperはベルリンでも歴史があり有名なTresorでもよくプレイしていますが
そのクラスのDJが出演しても、平日ということでエントランスは€2。
ビール一本の値段よりも安いのです!
まさにクラブ天国!
こういった営業の仕方が全ての人が分け隔てなくクラブを堪能できるという
素晴らしい環境を作っているのでしょう。

この日はBarの小屋にくっついた小さなDJブースでのプレイでしたが
ラウンジ要素の強いパーティにばっちりはまる
BPM110~120ほどのゆっくりなHouse,Techno。
DeepでDopeな世界観で週末を目前に控えたベルリンのミュージックフリークたちが
小躍りしてました。
なんといっても客層が素晴らしく、踊る人あり、
ビールを飲んで談笑している人あり、みんな笑顔で楽しんでいます。

平日のパーティのお手本のようなパーティです。
ベルリンへ来たら一度このようなゆっくりなパーティを味わってみるのもいいかも!


(Text by Atsushi)

7/31 KLUBNACHT @Berghain/Panorama Bar











最初のパーティレポートは前回の記事で紹介したBerghain/Panorama Barで
毎週土曜日に開催されている KLUBNACHT

この日のラインナップは
Berghain
23:59 h - 05:00 h Andre Galluzzi
05:00 h - 06:00 h Jonas Kopp LIVE
06:00 h - 09:00 h Dj Deep
09:00 h - End Ben Klock                     

Panorama Bar
23:59 h - 03:30 h Paul Du Lac
03:30 h - 04:30 h Dexter LIVE
04:30 h - 05:00 h Serge/ Paul Du Lac
05:00 h - 06:00 h Literon LIVE
06:00 h - 09:00 h Serge
09:00 h - End Steffi         

Garten
12:00 h - 16:00 h Chateau Flight
16:00 h - 20:00 h Soundstream

この日は2:00頃にBerghain/Panorama Barへ到着。
しかしながら、噂通りの長蛇の列。
エントランスが近づくにつれて、目の前で品定めされ、返されていく人達。
1時間以上並び、やっと自分たちの番がやってきて、緊張の一瞬。。。
こわいお兄さんに
「何人?」と尋ねられ、
「3人」と答えると、
静かにうなずき、僕たちを招き入れてくれました。

最初は入れただけでもBerghain/Panorama Barを求めてベルリンを訪れている人達なら
大喜び!
友達とるんるんでBerghainフロアへ向かうと
すでに中はAndre Galluzziが得意のパフォーマンスでクラウドを盛り上げていました。
最初のベルリンでのビッグクラブ、サウンドシステムはFunktion Oneということで、
少なからずMagicにかかっていたとは思うけど、一瞬にして久々のテンションMAX!!
Andre GalluzziのDJも、ミックス、選曲ともにハイレベル。
さすがはレジデント!クラウド達を完全にロックしてました。

次はぼくらが主催しているオープンエアーパーティのruralの前回のゲスト
Kevin Gormanとも仲が良い、Jonas Kopp。
Darkでしっかりとした重いキックとなめらかなミックスで
こちらも素晴らしいLIVE。

その後のDJ Deepも前の2人に比べゆっくりと落ち着いた感のあるスタートでしたが
徐々にアップテンポなTechnoへとシフト。

BerghainはDJの持ち時間が長いので
みんな焦る事なくアップダウンを繰り返します。
バチバチあげていたかと思えば
いつの間にか低ーいドープなところへ連れて行かれていたり。
これがとても良い空間を生んで、あきることなく遊んでいられます。

だけどまだBerghain/Panorama Barのスタイルに慣れていない僕たちは
ちょっと疲れて外へ。(この時点で5時間ほどは経ってます!)
日曜のまっ昼間で、わりと住宅地も近いというのに、Berghain/Panorama Barの外まで、
中の熱気が伝わるほどの爆音が漏れて青空に響いていました。
日本じゃすぐに閉店させられちゃいそうです。。。

一度友達の家に向かい休憩していましたが
ご飯を食べてまた元気になってしまった僕はBen Klockが気になる気になる。
戻ってみると、まさにバキバキにクラウドを踊らせているBen Klock!
僕自身彼の楽曲はかなり好きなので今年のTaicoclubでのプレイも気になっていたんですが
自分のパーティの翌週ということで疲れて断念していたので、ちょっと後悔。。。
しかしそんな後悔もすぐにどこかへ飛んでしまうほど
音に飢えたぼくを踊らせてくれました。
ぼくももう30歳。最近は疲れるのも早くなったなと思っていたけど
Berghainは最高のDJに最高のシステムですから踊れる踊れる!

Gartenもオープンしていて、気持ちいい青空の下で、踊る人、寝る人、
座ってしゃべっている人、それぞれ思い思いに楽しんでいました。
同じタイミングでベルリンへ来ている友達とも合流。
クラブ天国の素晴らしさを分かち合いました。
こういった時間のGartenは、爆音のBerghainと違って人とも話をできるし、
実際にこの日に出会った友達は今でもよく遊んでいて
とても良い出会いの場も作っているんだなと感じています。
ぼくがGartenを味わえたのはこの日が最初で最後。
ベルリンの夏は本当に短いのです。

けっきょくヘロヘロになりながらもBen Klockのプレイを最後まで聴いて
帰ったのは18:00を回っていました。

こんなに楽しかったクラブは久しぶり。
ものすごく疲れていたけど、チャリンコに乗って走っていると夏のベルリンの心地よい風が疲れを少し癒してくれました。


(Text by Atsushi)

Berghain / Panorama Bar



Berlinレポートの最初ということで、まずみなさんに紹介したいのは、
ここ"Berghain / Panorama Bar"
ぼくがベルリンに来てから、ほぼ毎週土曜に通っているクラブです。
最初は有名なハコだし、Line Upも間違いない感じとはいえ、毎週行くとは思ってなかった。
でもぼくをそうさせている理由は単純におもしろいから!


エントランスを抜けた先にあるBarからは2階部分にあるBerghainへ続く吹き抜けとなった階段があるんですが、そこからもう浴びせるようにTechnoが鳴り響いているのが聞こえてきてわくわくするんです!
何がおもしろいかと一つ一つ挙げていくとキリがないですが、いくつか際立った点をご紹介します。

まずはなんといってもFunktion Oneで構築されたBerghainのサウンドシステム。
前後左右、6カ所から轟音を鳴らしてます。
ちゃんと調べたわけじゃないですが、
Dance Stack RangeDS210,DS15,F215でスピーカーが構成されてると思います。
このシステムにFunktion OneDJ Mixerとレコードでプレイしている時に

たまらなく最上級の音がします。
ど真ん中で聞くとバランスも最高。
天井も3フロア分ほど余裕があるから圧迫感もないのです。
まさにテクノを堪能するためにあるフロアです。

Berghainからもう一つ階段を上ると、Panorama Barへ。
こちらの方はサウンドシステムは何を使っているのかちょっとわかりませんが、
Panorama特有の跳ねる感じが活きる音が出ています。
Berghainよりも比較的明るい感じで、
だいたいGroovyHouseがオーディエンスを盛り上げています。
朝方、夜の間閉じていたブラインドが一斉に開いて
パーっと明るくなったり、演出も楽しいですよ。
Panorama BarDJとクラウドの距離がもの凄く近い!
同じ高さでプレイしてますから、盛り上がってる時はすごくいい雰囲気が出てます。

今紹介した2つのフロアに加え、夏は"Garten"という外のブースも開放されます。
晴れた日はすごく気持ちよく日曜の午後を過ごす事ができます。



日曜の午後と普通に書いてしまいましたが、
ベルリンはクラブの営業時間についての規則がなく、
いつ音を鳴らしていてもいいみたいです。。。


ここBerghain/Panorama Bar、基本的には金曜日はPanorama Barのみの営業、
土曜にはBerghainもオープンという形なのですが、
とにかく営業時間、アーティストのタイムテーブルを見てみるとびっくり!
土曜日の夜24:00にオープンし、日曜日の夜になってもまだ、
やっと月曜の朝方に終焉を迎えるといった具合です。
24時間を超え、30時間近くやっていたり。。。
こんなだからDJの持ち時間も5時間を超えます。
Berghainフロアでは、朝10:00くらいから最後のDJのセットが始まるんですが、
そのまま夕方、最短でも17:00くらいまでは一人で回しています。
よくそんなにできるなと毎回感心してしまいます。


Berghainがクローズしても、Panoramaはまだまだ続く、といった感じです。
日本では考えられない遊び方です。


クラブに行き始めたころ、クラブに行くとかわいいお姉さん、かっこいいお兄さん、
ちょっと変な人、まぁ色んな人がいるもんだと思ってましたが、
ここはケタ違いにそれぞれ突き詰まっています。


ここはもともとゲイの人達によって作られたので
当然ゲイの人達もたくさんいるんですが
なぜか主にBerghainフロアにいる人達は筋肉もりもりで、
上半身裸に革の黒いベルトみたいのを巻いていたり
行き着いた人達は下半身までもう半裸状態。。。
Oバックの人とか、もうすっぽんぽんになっちゃってた り。。。
しかも入り口の近くでこのコスチュームに普通に着替えてたり。。。
変態ここに極まっていますね。
北斗の拳に出てくる雑魚キャラみたいの想像してもらうといいかな。
あんなのどこに売ってるんでしょうか??


こんなむちゃくちゃなクラブですがあまり余計なデコレーションやレーザーがなく、
以前変電所だった建物をセンス良く改装していて、
休むスペースも沢山、出入りも自由。
朝方、近くの駅前で朝ご飯のパンやケバブを食べ、コーヒーを飲んでまた後半戦に
なんてこともできます。
だから先ほど書いたようなむちゃくちゃなタイムテーブルでも
いつまでも遊べてしまうんです。
ぼくも毎週通ってますが、だいたいオープンすぐの1:00くらいに入って
次の日の夕方くらいまでいます。
そうでもしないと、タイムテーブル全部制覇できないんです。
体力要ります。
まさに屋内レイヴを毎週やってるんです。


ここ以外のクラブではその日のアーティストやパーティの趣向によって
色々な雰囲気に変わりますが、
ここのパーティは、音、人、箱の雰囲気など
トータル的にコーディネートされている感じがします。
オープンして数年でBerlinのトップクラブの座を不動のものにした
彼らのセンスに脱帽です。
ぼくもベルリンでいくつもクラブに行きましたが
やはりここは別格というのが正直なところです。
みなさんにもベルリンに来たら、一度は足を運んで欲しいところです。
ほんとに色々極まってますから、覚悟して遊びに行ってくださいね。


で、このクラブ、実はエントランスに行き着く迄が大変なので
初めての方のためにスムーズにBerghain/Panorama Barに入るコツを書いておきます!
ここは世界的に有名ですので、観光で来ている人達もたくさんきます。
なので夜の2時ともなれば、エントランス前に長蛇の列。
しかもベルリンの冬は寒いですから、その中で1時間、2時間と待たされる事があります。
なので、1時までに行くか、朝、78時に行くか。
この辺りの時間帯ならそんなに並ぶ事もないかと思います。


そして、これも有名な話ですが、1時間待とうが、2時間待とうが
エントランスのこわーい方々に首を横に振られてしまったら最後、入れません。
また列の最後に並び、順番を待つ。それでもダメなら繰り返す頑張るしかなし。


ではどんな人がダメなのか。
まず酔っぱらい過ぎている人は入れません。
あと、並んでいるときにやたらとイチャついているカップルもたぶん入れません。
日本人は割と簡単に入れてくれるのでそんなに心配しなくても大丈夫な気がしますが
基本的に大人数よりも少人数の方が確率高いでしょう。
大人数の時は、2組に別れるのもいいかも。
ちょっとやり過ぎな気もしなくないですが
これにより中の雰囲気が特別なものに保たれているのは否定できません。
服装はそんなに気にしなくても大丈夫ですが、ちょっといい服着ていきましょう。
あとは純粋にtechno好きですって顔してればいれてくれるでしょう!
きっと要は冷やかしなどはお断りなのでしょう。
音が好き、パーティが好き、
Berghain/Panorama Barが好きってのが伝わればきっと入れてくれます。


エントランスでスタンプをもらえれば、あとは出入り自由!
一回帰って寝て、朝方に来てもまだまだ夜までパーティは続いてます。
あ、それとカメラは持ち込み禁止でだいぶ厳しくチェックしてます。
持っていると強制的にエントランスで預けさせられるので
最初から持って行くのは止めましょう。
中身は完全に放送禁止状態ですから、厳しくしないとまずいんです。たぶん。
入るまではちょっと面倒くさいけど、
そんなんしてでも来たくなるのが、Berghain/Panorama Bar
初めての人がいけば、新鮮?な刺激をたくさんくれる場所であるのは保証します!




別次元の黒いワンダーランドです。


Berghain / Panorama Bar

(Text by Atsushi)